何かを捨てれば運は開く

革新のカギは捨てることにある
ピーター・ドラッカー Current LOCATION
私たちは小さいころから「物を大切にしなさい」と教えられてきました。その教え自体は素晴らしいものだと思います。でも時々、「大切にする」を勘違いして、「捨てる」ことが出来なくなっている人がいます。そしてそれによって、運気を滞らせているのです。捨てるのは大切にしないという意味ではありません。時に捨てることで大切にすることができるのです。捨てるという言葉に違和感があるのであれば「手放す」と言い換えてもいいでしょう。自分にとって不必要なものや、あまり上手に使いこなせていないものを手放せば、それを誰かが使ってより良い価値を生み出してくれます。でも、手放さずにいたら何の価値も生み出せないままになってしまいます。だからかえって無駄にしてしまうのです。
また、余計なものをとっておくことで本当に大事なものがダメになってしまうというムダもあります。例えば、あなたの家の冷蔵庫を想像してみてください。必要なものだけが程よい量が入っていれば、冷蔵庫はきちんと作動します。ところが、賞味期限が切れた古い食品やカビた食品がギュウギュウに詰め込まれていたら、冷蔵庫の温度は適切に保たれないし、カビが移ってほかの食品もダメになってしまいます。
同じように仕事でも上手に手放すことで運を引き寄せます。私たちは常にいくつかの仕事を抱えています。しかし身体は一つですから全部を完璧にこなすことはできません。だったら、いくつかを誰かに任せるなどして思い切って手放してしまいましょう。
もし5つの仕事があったら、そのうち3つを手放すと残りの2つは早く終わります。その成功体験があると次の仕事はさらにうまくいきます。ところが5つをずっと持ち続けているといつまでたってもどこれもこれもうまくいかないということにもなりえます。
「身軽さ」は運を呼び込む重要な案件です。すっきりした状態に素敵な運が運び込まれてくるのです。